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生産者とお客様をつなぐストーリー:『桃茂実苑』が見つめる岡山白桃のおいしさと桃農家の未来

夏の訪れとともに日本全国で多くの人々が楽しみにしているのが、新鮮で甘い桃の味わい!そのなかでも果物栽培が盛んな「晴れの国」 岡山県は、その豊かな土地と独特の気候が生み出す絶品の白桃で全国的に知られています。

只今開催中の産地直送“岡山白桃”のデザートフェアでは、今年も岡山県内でも桃の一大産地として有名な赤磐地域の果樹園『桃茂実苑(ともみえん)』さんの甘くておいしい新鮮な岡山白桃を使用しています!このたび、代表・友實浩子さんにお話を伺い、おいしい桃を生み出す秘訣、桃への愛情、そして桃農家の想いをつなぐ挑戦とビジョンについてお聞きすることができたのでご紹介いたします。

『桃茂実苑』代表取締役社長・友實 浩子さん(中央)

白くて柔らかくて、まさに天使の肌!
岡山白桃の魅力を生み出す、丹精込めた「袋掛け」

ーー スーパーや百貨店のお中元など、さまざまな場所で桃の姿を目にする季節がやってきました!
日本の各地域では様々な種類の桃が栽培されていますが、「岡山白桃」は他県の桃とどのような違いがあるのでしょうか?

「岡山県は瀬戸内の温暖な気候と長い日照時間に恵まれています。桃は、たくさんの日光を浴びることで、特に糖度が高くなるんですよ。だから岡山の桃は溢れるような甘みが特長のひとつ。また、岡山県の桃は白色が主流ですね。他県の桃は袋を掛けず黄味帯びた色の桃が多いのですが、“岡山白桃”は一つ一つ手作業で「袋掛け」して色白に育てます。品種に合わせて袋の種類を変えたり、収穫時期によって袋を一重にしたり二重にしたり… 手間ひまを惜しまず、収穫までかぶせて栽培します。

この「袋掛け」をすることで太陽をたっぷり浴びても直射日光が当たらないため、白くて滑らかな桃ができあがり、皮も薄く、とろけるように柔らかな果肉と濃厚な甘みが味わえるんです。他県と違うこの白さと柔らかさは“岡山白桃”のこだわりですね。」

ーー 豊かな甘さに加え、この白さと柔らかさこそが“岡山白桃”の魅力なんですね

「そうですね。また、岡山の桃はじつはたくさん種類があります。白桃と一口に言っても、加納岩白桃、白鳳、白麗、瀬戸内白桃など様々な品種があり、6月下旬から8月下旬にかけて品種ごとに旬の時期を迎えます。“岡山白桃”は岡山県産の白桃の総称で、当店では清水白桃以外の夏の桃を“岡山白桃”と呼んでいます。

収穫期は1品種あたり大体1週間から10日ほど。そろそろ一番早い「はなよめ」という品種が出始めるのですが、シーズン中はリレーのように順番に随時品種が変わって出荷していきます。それぞれのおいしさがあるので、シーズンを通してぜひ“岡山白桃”の味わいを楽しんでほしいです。」

地域社会を支え牽引する『桃茂実苑』とのタッグで生まれた
桃農家の想いをつなぐ“岡山白桃”デザート。

ーー 桃茂実苑さんのWEBサイトにておかやましんきんSDGsアワード2022受賞というニュースを拝見しました。
具体的にどのようなお取り組みをされているのでしょうか?

「本来収穫された桃は、糖度計測してランクで分けられ、傷の有無・玉の大きさや形で選果し、箱詰めされて市場へと出回ります。ですが、形が不揃いだったり、小さいサイズ、傷があるものは規格外となり加工用へ回されますが、廃棄されるものも少なくありません。

そこで、『桃茂実苑』ではそんな桃たちも含めた新たな道をひらくため、地域の桃農家さんと契約して、桃の全量買取りを行い、弊社の直売店や全国への販売を通じて廃棄を削減し、あわせて高齢化による桃農家の廃業問題に取り組んでいます。この活動が評価していただきました。」

ーー お取り組みが始まったきっかけを教えていただけますか?

「かつては桃の品質判定は手作業で、地元の生産者たちはその作業に大変な労力を費やしていました。『桃茂実苑』が直売店を始めたのも、そんな課題からでした。それ以降、糖度を測定する“光センサー”を自社導入するなど事業を拡大し、多くの生産者と協力し合うようになりました。

しかし、高齢化の影響で、収穫した桃を搬送することすら困難になる生産者も増えました。そこで、赤磐市内の契約農家から桃の全量買取りに加え、さらに農家さんの倉庫へ農園スタッフが直接出向き、桃を引き取りに行く取り組みを始め、高齢などで断念する桃農家の問題解決に向けて動き出しました。」

ーー 「桃を売る新しい方法」を主導的に挑戦されたのですね。結果はどのように変わって行ったのでしょうか?

「引き取った桃は会社で品質判定を行い『桃茂実苑』で直売する体系づくりに努めています。規格内の桃は自社の直売店だけでなく全国各地へ出荷し、規格外の桃も可能な限り消費者の元へ届けています。ふるさと納税、デパート、ギフトサイト、スーパーの特価コーナーなど、様々な場所で販売していただき、廃棄桃も大幅に減らすことができました。

また、生産者さんへは市場価格以上の価格で桃の買取りを行なっています。これにより、桃を大切にしながら、生産者の桃収入も安定し、加えて高齢化による廃業を防ぐための一助となっています。」

ーー 桃を救う仕事と桃を大切にする仕事を通じて、地域社会の発展に貢献する「桃茂実苑」さん。ビブリオテークのデザートに乗った桃を見るたびに、ご年配の方から若手の方まで一緒にはたらく赤磐地域の桃農家さんたちの笑顔が思い浮かんできます。

ビブリオテークで堪能できる至福の甘さ!
桃茂実苑より直送、最高ランクの「ロイヤル」とは

ーー 昨年の“岡山白桃”デザートフェアもたいへん好評でした。
今年も『桃茂実苑』さんから届けられる、驚くほど甘い“岡山白桃”をお客さまに味わってもらえることがとても嬉しいです。

「弊社からカフェ&ブックス ビブリオテークにお届けしている桃は、糖度の等級が一番高い「ロイヤル」級をお渡ししています。深い甘さを圧倒的に感じてもらえると思います。」

ーー ロイヤル!ただならぬ格別な響きを感じます。詳しく教えていただけますでしょうか

「岡山の桃は、“光センサー”で糖度を計測したのち、色や形・サイズ、傷のチェックは、熟練の人たちの目視で行われ選別され市場へと出回ります。ランクは、糖度の高いものを上から順に「ロイヤル」「キング」「クイーン」「エース」と4つの等級があります。これらそれぞれの等級は糖度によって区別されていて、品種ごとに糖度と等級が決められているんです。最高ランクの「ロイヤル」はそのほとんどが糖度12.0度以上の桃が該当します。」

ーー 「ロイヤル」は贈答品ですと5〜6玉で9,000円前後でお見かけしました…!
そんな最高ランクのおいしい岡山白桃がビブリオテークで食べられるんですね!

「糖度が「ロイヤル」クラスであっても、ギフトになれる桃たちが決して多いわけではありません。しっかりちゃんと甘くても、見た目の不揃いさやサイズ・小さい傷などの理由でむずかしくなってしまう… けれども、味と鮮度の良さは変わりありません。昨年よりカフェ&ブックス ビブリオテークとご一緒にフェアを開催することができて、生産者の方々もたいへん喜んでいます。」

ーー ビブリオテークでそのおいしさを生かせることが嬉しいです。今後も『桃茂実苑』さんとタッグを組んで、お客さまに喜んでいただけるおいしい“岡山白桃”デザートをご提供できたらと思っています。

「ありがとうございます。県外ですと「岡山の桃でケーキを作ろう」としても、やはり市場問題(仕入れ状況や価格変動)の理由で実施できるお店はまだまだ少ないんです。ご縁があって繋がったパティシエの方に自慢の“岡山白桃”を安定してお届けできるのも私たち『桃茂実苑』の強みだと思います。
カフェ&ブックス ビブリオテークにご来店されるたくさんのお客様に“岡山白桃”のおいしさを楽しんでいただけて、私たちも非常に嬉しいです。」

ーー 昨年のフェアでは、皆さんから「本当に美味しい!」「岡山の桃が食べれるなんて!」とのお声を非常に多くいただきました!
今年も“岡山白桃”の極上のおいしさを引き出す自信作のデザートが勢ぞろいしています。
夏を告げる甘くフルーティーな岡山白桃。この至福の味を体験しにお越しください。ぜひお待ちしています。

岡山県赤磐市・果樹園『桃茂実苑(ともみえん)』× カフェ&ブックス ビブリオテーク/パンケーキ&ブックス ビブリオテーク

「産地直送“岡山白桃”のデザートフェア」
・大阪(イーマ店・なんばパークス店):6/21(水)〜8月下旬
・有楽町/吉祥寺/福岡/熊本:6/28(水)〜8月下旬

※店舗によって取扱いメニューが異なります。
各店のメニューについてはMENUをご覧ください。